かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 髑髏城の七人 9/15マチネ&ソワレ

一ヶ月ぶりの「髑髏城」。
だいぶ、大阪より良くなっているように感じてホッといたしました。それでも、やっぱり今までの新感線舞台のようなカタルシスを得ることは出来ませんでしたよ…。新感線、まだまだこんなもんじゃないでしょ! 正直、歯痒いです〜。


(※以下、ちょっとネタバレ&結構辛口かも)

やっぱり、今回「ワカドクロ」としてリライトされた脚本があかんような気がいたします…。そもそも、信長の影武者=天魔王じゃなければ、秀吉がそこまで天魔王を脅威に思うことはないんじゃないかなあ。信長と同じ顔の天魔王だからこそ、「もしや、信長公が生きているのでは…」つって恐れられるんじゃん。そこんとこ、前提から破綻してるんではー(汗)
あと、やっぱり捨・天・蘭のつながりの描写が薄すぎマスよ!!(何度でも言うよ!) 物語の冒頭にさー、映像だけでもいい、シルエットだけでもいい、ワンシーンだけでもいいから「かつての三人」のエピソードを描いて欲しかった。自分的には桃園の誓い的なモノを勝手に想像してるんだけど、本編の時間軸から見ると「何故、袂を分かった」とせつなくなるような具体的なナニかが欲しいんデスよ。そーじゃなきゃ、捨之介が天魔王に「お前を止めるためなら、どんな手でもつかってやるよ」とまで言うかー??と思っちゃうんだよね…。うむむむむむ。
そして未來ファンとしては、天魔王は「美味しくない」役どころだなあとも感じてしまいました。天魔王のマントさばき&足蹴&台詞廻し&殺陣は素晴らしいし、個人の演技自体は素敵〜だとは思うんですがね。まあそれは、「戦い自体を愉しむ」マッドネスなキャラクターであって「理由」のある悪役*1として描かれていないから、感情移入はされ辛いしミーハー人気は得られにくいってことは充分承知してるんだけどね(笑) それとさ、天ちゃんのあの様子*2だと、将監もどうしてあそこまで入れ込んでいるのかがよく判らないんだよねぇ。昔からの付き人?教育係?後見人?(パール王か、ガモー将軍か・笑) そこももーちょっと描いて欲しかったんだけど、そこも観客に丸投げ??
あ、あともーいっちょ! 中島さんのケレン味のある台詞って、それなりに個性と毒がある役者が言ってこそハマるんじゃないかなあ…というのも今回強く感じました。フォーゼでも思ったんだけど、小奇麗な若手俳優があのクサい少年漫画風台詞を言っても台詞に振り回されている感が強いというか…。その辺、古田さん・じゅんさん・染さん堤さん上川さん他ベテラン客演陣は凄かったんだなあと。まあこれは、中島さん・新感線の個性ってことで仕方がないことだとは思うんだけどねー。


…すみません、けっこうボロクソに書きたいこと書いてしまったような〜。いくら贔屓役者が出ていようと、満足出来ないものは出来ないんだよ!という気持ちをぶつけちゃいました★ 蛮幽鬼も納得出来なかったし、もしかしたら自分、中島さんの最近の作品はイマイチ好みじゃないのかもしれません…。
まあ、トータルに見れば十分及第点に達している作品だとは思います。でも、映像で観たアカ・アオの方が好きだし、逆にアカアオDVDが欲しくなっちゃうってどうよ?! って気も…。まさか自分が、新感線観てこんな納得出来ない羽目に陥るなんて思いもしませんでした。
取り敢えず自分の生ワカドクロはこれで終わりますが、楽までの益々の精進は期待しております。皆若いんだ、がんばれー!

*1:R2C2のクワトロさんとか…

*2:カリスマ性…ってのも違うかと