かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 髑髏城の七人 Season鳥 8/30マチネ

髑髏城の七人 Seson鳥 8/30マチネ
IHI ステージアラウンド東京 5列センター

今年の元日に情報解禁されてから、ずーっと待ち望んでいた「鳥髑髏」、ようやく観られました!!正直、1回こっきりというのが辛いところですが、まだまだ子供も小さい(現在11ヶ月)ので行けただけでも御の字だと思っています。早くゲキ×シネ化なりソフト化なりして欲しいところですが、まだSeason風・月・極とありますのでその辺はそれらが終わってからですかねー。

まあ、ともかく、あまりにも観たくてたまらなかったのでネタバレ等気にせずにしていたら、自然とweb上で細かい情報は目にしてしまっていたのですよ。それでも、実際に観てみるとまさしく百聞は一見に如かずで、もう…ホントにすんごいとしか言いようがありませんでした。
回る座席がなせるワザなのか、普通の舞台より「体感」してる〜という感覚が段違いというか。最後のカーテンコールがすごいすごいという評判も、実際目にするとああ、これが例のカテコか!という感慨があり、リアルに体験出来て本当に感動しました。カテコ、もっと何回も回ってくれてよかったのになぁ(無茶)。

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髑髏城歴は初演・97・花は未見、「アカドクロ」「アオドクロ」はゲキ×シネで10年くらい前に観たっきり、「ワカドクロ」は生で数回&ゲキ×シネで観たぐらいですが(※一番好みなのはアオドクロ)鳥髑髏はご贔屓役者が出演しているというのを差し引いて、とても面白く好みの舞台でした。元から新感線好きってのもあるけど、歌と踊りでモロモロすっとばして「こまけえことは気にせずに勢いで乗り切る」的なノリが夏の舞台にピッタリ。そういう点は五右衛門ロック(最初の)っぽかった気もいたしました。
あと、やはりなんといっても主役の捨之介が、イイ!!!
前の「ワカドクロ」については、捨之介と天魔王が一人二役じゃなくなったのがどうにも腑に落ちなくて、役者も若手揃いで個人的にはちょっと物足りなかったので、それらの不満を解消してくれたのが今回のシーズン鳥でした。
鳥の役者陣は新感線に慣れている方々が殆どのせいか、観ていて妙な安心感?と「そうそう、これが見たかったのよー!」的なナニかが溢れてるんですよ!!(特になるしさん)そしてその役者陣の筆頭である阿部サダヲさん、彼の捨之介がとんでもなく魅力的でした。
過去の捨之介とは違う、一見うつけだけど内に激情を秘めた地を這う男の捨之介。軽妙さ柔軟さの反面、底の知れなさ暗さを併せ持つサダヲさんにぴったりの役どころで!このハマりっぷりで、捨之介が一人二役ではないことにここにきてようやく納得出来ました(笑)
もちろん、贔屓役者が演じる天魔王&蘭兵衛も素敵なんだけどさ、彼らの素敵っぷりもセンターに阿部捨之介がずっしりと存在しているその対比での魅力でもあるからして。あー、サダヲさんが主役で良かったー!!と切に切に思う次第であります。

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以下、メインキャラについて箇条書き。

  • 捨之介 上記でも書いたけど、他にも色々あってチャーミングで歌が素敵で(モロモロ略)贋鉄斎との掛け合いも最高だった〜
  • 天魔王 ビジュアルがサイコーでさー。1回見ただけじゃ細かいネタ拾いきれなくて正直困ってます(笑)殺陣が素晴らしいのは当たり前なのですが今回、声色がマジ神。なのでもっと歌って欲しいのですが!!!口説きのシーンは頭パーンしてたので早く映像で見ないとよく思い出せません…
  • 蘭兵衛 現代に存在する唯一無二・奇跡の二次元
  • 沙霧 葉月ちゃん超かわいい。捨とのツーショットまじかわいい。声がキュートすぎる!彼女がいれば鳥捨は幸せになれる(断言)
  • 極楽太夫 松雪さんなので姐さん度上がってた〜。きっぷの良さと迫力は歴代でも上位なのではないかしらん
  • 兵庫 おっさん兵庫の設定はびっくりしたけどハマってた!転球さん、じゅんさんとは似て非なる感じで上手いなあ〜と感心しきり
  • 少吉 息子ってことで、兄ちゃんバージョンより痛々しさ(笑)が薄れて上手く改変したなあ〜、と。ラストかわいかった
  • 渡京 なくてはならない粟根さん。やっぱり、あの揺ぎない存在感を見ていると新感線だなあ、粟根さんだなあと…
  • 狸穴二郎衛門 善さんの狸穴って意外だったけど、狸親父って感じじゃなくて稀にみるカッコいい狸穴だった
  • 贋鉄斎 流石のなるしさんとしか!!!いろんな意味で凄すぎる!!!

なんか天魔王だけ多すぎるんですが(笑)このカンパニー、1回見ただけでもチームワークの良さが舞台上に表れているようで、正直キャストの皆さん全員甲乙つけがたく素晴らしかったです。その世界をもう一度味わいたいのでサントラCDだけでも、映像の前に一刻も早く欲しいです(一応アンケートにも書いたけどね)。

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なんか演出とか内容とか殆ど触れていないのですが、まあおなじみの髑髏城だしということで。ホント、シーズン鳥はアップテンポに歌と踊りでポンポンポーンとすっ飛ばしてくれたので、一度見ただけだと「ああ、面白かったー」としか言いようがないのですよ。
オノレの記憶力も恨みますが(戯曲本買ったけどまだ読んでないというのもある)、あの回る座席と圧倒的なエンタメ力は生で体験しておいてよかったー、まるで夢のように過ぎてしまって現実のことじゃないみたいだったー、とここに記してシメとさせていただきます。