かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 メタルマクベス disc1 7/28マチネ

http://www.tbs.co.jp/stagearound/metalmacbeth_disc1/

★9列サブセン下手通路側席
12年ぶりのメタルマクベス、早速行ってまいりました!
台風が接近していたので帰りの新幹線が止まる可能性もあったのですが(実際、東海道線は止まってた)、けっこう良席だったのと愛してやまない演目「メタルマクベス」の復活を一刻も早く見届けたい!の一心で上京いたしましたよ。結果、無事帰宅出来たので結果オーライといったところでしょうか。

以下、ざっくりとした感想↓

細かなネタの増減はあれど、大まかなスジは初演と変わりませんでした。メタルマクベスという演目は宮藤官九郎というひとを好きになるきっかけになった作品だったのですが、その内容の秀逸さは時を超えて健在するものなのだな〜と改めて実感いたしました。2幕の主人公夫妻の転落と、過去現在の混在してくるあたりは何度見ても、スゴイとしか言いようがない。
演出はステージアラウンドの回る客席を活かしきっていたもので、もう客席回る回る、スクリーン使いまくる、バイクは走る走る、セットはもんのすごい力の入れようで演劇を超えたアトラクションみたいな魅せ方になっていました。映像と音楽と光の洪水を体感出来る、優れたエンターテインメントだったと思います。なんというか、有無を言わさず力押しで攻めてくる感じ。ある意味「ザッツ・新感線」なのかな。
キャストについて。新感線でのさとしさんは初めてだったのですが、歌は文句なしルックスも文句なし演技も文句なしの完璧な座長でした。カッコよすぎるんだよ〜!濱田めぐみさんは初めましてだったのですが、ヒステリックな中に甘えが見える女性らしいランダムスター夫人で、歌声に痺れました。この二人の主役がガッチリしていたので、なんだか安心感がありましたよ。
そうは言っても、クドカン的下品なネタはやっぱりあるので好みは分かれるかもしれないですが、あの劇場でしか体感出来ない作品になっているので「体験」して損はないと思います。
ちなみに、初演では泣かなかったのに今回ランダムスター夫人の「小さいほうにしておけばよかった…」にはウルッときてしまいました。まさかメタルマクベスで泣けるとは。めぐみさん夫人がなんだかいたいけな雰囲気だったからか。それとも私自身が結婚し、リアルにパートナーがいる立場になったのであの夫妻の境遇にほだされるものがあったのか。子供も持つ立場になったので、グレコの「あの男に子供はいるのか…」のあたりにもキてしまいました。子供ネタは反則だよう…。
そういう、現実世界での12年の経過を強く感じる観劇体験でもありました。







※注意:以下、ネタバレあり初演との比較ありあり感想になっております↓

  • ジュニア様勿体なさすぎる問題

よりによって、あの、みんなだいすき「七光り三度笠」が、ないっ!!!! アレ、初演では1幕目の目玉だったのにぃ〜。なんだか1幕目とっちらかってる展開ですがさてさてどーなるやら、な所にあのパンチのきいたメタル演歌で会場中がノックアウトされていたのですよ。あれなくしてどこがレスポールJr./元きよしの二役ですか。カッコかわいいJr.さまがあの元きよしで、二幕であられもない姿なズルムケなとこが良かったのに〜。ズルムケもない(おそらくレスポール王が上条さんではないので)なんて、勿体なさすぎる!!!!!!!!!!
オモシロさとカッコよさを併せ持つキャラクターなとこがよいのにさー。ぶつぶつ…。

  • お衣装の好みの問題

一部の人物の衣装が初演よりあまり好みではありませんでした。誰かというと、ランダムスター夫人/ローズ、およびグレコ、きみたちだよ〜!!!! 
特にローズはマネージャーなので今回の方が正解だと思うのですが、お松ローズの衣装かわゆかったからなあ。あと、3人の魔女のベビメタ衣装も、まあかわいらしいのですが初演のミキ●ウスにはインパクトはかなうまい。ラスト、ランディがあのダサいミキ●ウスの鎧に身を包んで戦いに赴くのが悲哀を感じさせるのにねぇ。

西岡さんレスポール王、演技はいいのですがお歌がちょっと…。初演の上條さんのお歌がすごすぎたから余計ちょっと…。

  • お松が足りない問題

なんか、お松が足りない!!!お松が足りない!!!あのランディをおしりぺんぺんする漢前な夫人が恋しい…。聖子ちゃんの物まねも足りない!!!(めぐみさんに不満があるというより、とにかくお松が足りない!!という個人的な渇望です)

  • うっちーの変顔が足りない問題

さとっさんもカッコよくていいのですが、変顔がうっちーに比べると足りない!もっと、もっと変顔を!!さとっさんカッコよすぎるんだよー!!!

  • カレーが足りない問題

立て、立つんだ、マクベ〜ス!!で右近さんが叫んでカレーの中からうっちーのいい声が「攻撃の突破口を開くため…敵の出足をくじくため…」ってなるのが良かったんだよー。お鍋をかき回してるのも魔女っぽくて良かったのに、やはりあのカレーネタは危険だったのかなあ。

  • 回りすぎ問題

いつも新感線の場面転換であまり長さが気になったことはなかったのですが、今回は映像を多用して座席をぐるぐる回されすぎたせいか正直「またかよ〜」的な感じになってしまいました。
下手通路側だったので、余計回されてる感強かったのかもしれない。座席的には役者さんが下手にハケるのが殆どなので、近くで見られてラッキーでしたが。前2人くらい空席だったので視界もクリアーだったし。
青山劇場のLEDパネルはシュッとしてかっこよかったのになあ、映像・スクリーンが発達したからって多用しすぎ説明しすぎも考え物なのかもしれない…。


…なんだかぶつぶつ言ってばかりになってしまいましたが、仕方ないんだもん!!初演モンペだもん!!初演メタルマクベスで新感線とクドカン森山未來のファンになったんだもん!!
でも、今回は今回で楽しかったんですよ、ええ。チケットまだあるし、家庭の事情が許せばまだ行きたいとまで思ってますが、こればっかりは仕方ないとしか。2回目行ければ、もっと楽しめるんじゃないかなー。
2回目行けたら、もうちょっと後ろの席なので客観的に観られそうな気がいたします。行けたらいいなあ。