かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 髑髏城の七人 8/12マチネ&ソワレ

待ちに待った「髑髏城の七人」、ようやく観てきました。
んー、今の段階では正直“勿体無い”という印象が否めません。まだまだ公演期間があるだけにこれからの成長・変化に期待!ってトコかな。


※以下、ネタバレなのでご注意!
(ちょっと辛口かもしれないので、ワカドクロさいこ〜!という方はあまりご覧にならない方がよろしいかと)


この作品に関しては、過去ドクロをいずれかの媒体*1で観た経験の有無によって受ける印象がかなり違ってくるんじゃないかと思います。自分は、アカ・アオをゲキ×シネで観たことがあるので、生じる違和感を払拭することは出来ませんでした。
もちろんそれは各役者さん達のせいでは無いし、製作者サイドも承知の上だと思うので仕方が無いことだとは思うんですけどね〜。ここ5年くらいのあっさい新感線ファンの自分でも古田さんやじゅんさんの影がちらついてしまうくらいだから、古くからのファンの方々の心情は察するに余りあるものがあります…。
確かに小栗くん・未來さん・太一くんのメイン3人各々は凄く魅力的でしたし、脇を固める劇団員(特に河野さん・粟根さん・聖子さん)と他客演陣も素敵だったんですよ! それでも、メイン3人の役柄上の「繋がり」がイマイチ見え辛く、捨・天・蘭それぞれは魅力的であっても作品全体を支える柱として成立していないような気がしちゃってねえ。
捨・天・蘭というかつての“信長ユーゲント”の青春との訣別と葛藤、そして悲劇を描きたいんなら、かつて共に大殿にかしずいた者達という設定と台詞だけではなく、「具体的なエピソード」が表現されていないとイマイチピンと来ないのよう〜。すみませんねえ、察しの悪い観客でさあ。

そして主人公である捨之介も、天魔王・蘭兵衛のキャラと殺陣の強烈さに押されてか印象が薄くなってしまっていてなんだかな〜、と。設定上、捨之介・天魔王の一人二役カタルシスを得られないのならば、天魔王だけじゃなく捨之介のキャラクターももっと強烈であっても良かったんじゃないでしょうか。(歴代捨以上の好色家だとか、ヘタレだとか) 小栗くんのカッコよさと爽やかさが感動モノなだけに、キャラクター設定に足を引っ張られている感があってすっごく勿体ないよ〜!!

と、ここまではグチグチ書いてしまいましたが、全体的にはなんだかんだ言っても面白かったですよ。特に、天・蘭の殺陣は眼福モノでした。蘭が髑髏城に乗り込んできて天の手に堕ちるまでのトコと、このふたりの無界屋襲撃あたりは何度見ても飽きないだろうなあ。いっそのこと、あのふたりに関東ひいては日本を征服してもらいたかったかも(笑) ちなみに天は赤マント衣装・蘭は白装束がお気に入りであります。


次に観るのは東京公演(9/15)なので、どこまで変化しているのか手ぐすねひいて待ってますよ〜★ (すみません、性格の悪い観客で)

*1:生・ゲキ×シネ・DVD等