かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 パコと魔法の絵本

http://www.paco-magic.com/index.html

いやー、泣いた。死ぬほど泣いたー。 前半から涙だ〜らだ〜ら状態で、最初からこうならラストはどうなってしまうの?!てな状況に至ってしまいました。(松子も涙だらだらだったけど、それより苦しくない涙で正直ホッとしたり)
所謂、涙腺決壊のツボを押さえているストーリーなんだけど、その「ツボ」の押さえ方があまりいやらしくないというか…。一歩間違えば単なる「あざとい」作品になってしまうのに、そう思わせない作風に仕立て上げているカントクの手腕が流石というべきか。それとも、原作である舞台作品の力が大きいのかな?
まー、そんなことはどーでもいーんです。素直に、笑って、泣けばいい作品だと思います。

中島カントクの作品は、有名どころの下妻・松子(松子LOVE)しか観てないけど、年々画面のクドさがパワーアップしてますな!クドさでいうと、本作品が一番スゲエ。よくある表現だと、まさしく「おもちゃ箱をひっくりかえしたような」画でね。
このこゆ〜い画ヅラと、ハイテンションな演出が年寄りの(保守的)映画好きや批評家に嫌われるモトなのかもしれないけど、濃ゆい個々のパーツを上手く纏め上げる力がハンパなくて、やっぱり自分はこのカントクの作風、好きですな〜。
でも、今までの作品(下妻・松子)も、そういったビジュアルや演出に惑わされずに見れば、すんごくストレートな人間ドラマだしね。そこを敢えて、分かりづらく…というか照れ隠し(?)でハイテンションに演出しちゃうカントクの偽悪人っぽさに、ちょっぴり萌えます(笑)写真を見る限りでは、来年御年50になんなんとする渋い外見のオッサンなのに…。

キャストについては、ある意味コスプレに近いので一見誰が誰やら…状態なんですが。
その中でも、(アヤカちゃんと役所さんは別格として)やっぱりサダヲさんは卑怯!ズルい!おいしすぎ!アンナちゃん・加瀬くん・ひとりさんもホロリとさせていいねえ。あ、あと、ハイテンションの上川さん(女装?もあるよ!)を久しぶりに見られてよかった〜。
パコちゃん役のアヤカちゃんは、この娘がかわいくないと物語が成り立たないって程の重要な役を担うに十分なかわゆさでした。無色透明の、純粋なかわいさ。子役のこまっしゃくれた所がない(…敢えてそういう娘を選んだって話もどっかで読んだけど)ところもイイね!
ま、ともかく。かなりヒトを選ぶ作風なんだけど、あの邦画っぽくないごった煮風のビジュアルだけでも観ておいて損は無いと思います。