かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 劇場版 仮面ライダーカブト GOD SPEED LOVE

カブトファンの中でも賛否両論らしい、この作品。12日に丸の内TOEIでようやく観てこれましたよ。丸の内TOEIはブレイドのプレミア上映会ぶりだ〜、とちょっぴり感慨に浸りながらも鑑賞したんですが。
普通に面白かった、です。自分は好きだな、この劇場版。ていうか、そんなにも文句言われる筋合はないんじゃないかな〜、と擁護したくなったりして。まあ、文句言いたくなる人の気持ちもわかるんだけどねえ。

  • 子供には内容が難しすぎる!
  • くっさい恋愛ドラマなどいらん!アクション増やせ!
  • 設定がおざなり過ぎ!はしょりまくり!

ってとこですかね、不評なワケは。幸いにして(?)、自分は既にイイトシなんで子供がどう感じるかなんて関係ないしな〜。(←オイ!)それを言うなら、TV版のカブトも結構子供おいてけぼりな側面があるような気がするんだけどねえ。
あと、恋愛ドラマ関係はひよりちゃんが好きではない人、もしくはお涙ちょうだい系が苦手な人にとってはキツかったかもしれないけど、自分はひよりちゃん好きだし、お涙ちょうだい系もモノによってはいけるんで大丈夫でした。(それでもセ●チュ〜はキツかったけどね〜)
設定の弱さについては、確かにどうしてあの荒廃した世界でレストランが営業出来ているのかという点だけは気になったけど(あと、天道様のサバはどこから持ってきたのかとかも・笑)それ以外は概ね許容範囲でしたよ。SF的考証なんかも、SFオンチ*1の自分にとっては正直言ってどうでもいいんで、天道様のバイクが軌道エレベーターを駆け上がろうが地上に降りてこようが、まったくもって気になりませんでした。
まあ、自分がこの作品が好きだ!と思った一番の理由は鑑賞後の後味の良さですかね。おおっ、ラストはこう持っていったかー!というカタルシスが味わえるというか。ラストの展開に吉川さんの主題歌がまたまた良くマッチしているんだわ〜。そして劇場版ゲストキャラもいい。特に織田、アンタおいしすぎるよ!大和も土下座も散りっぷりもステキ!修羅もまさしく「修羅」っぷりがカッチョイイ。まあ、結末は恒例のゲストキャラ全滅なわけですが、ブレイドでの志村以外の二人みたいな犬死に感は無くて好ましかったですよ。
あと、物語に感じられる一本通ったスジがひっじょーに気持ちよくって。米村さんの特徴(作風?)なのかどうかはわからないけれども、TVシリーズでも天道様がひよりちゃんに、(東京タワーに描かれた)妖精の絵を送ったじゃないですか。あれも良く考えると、どうやってやったんだー?!とかどういう理屈なんだー?!と疑問に思ってしまうかもしれないけれども、「理屈なんてどうでもいい!こうしたいからこう書いたんだ!」という感じでしたよね。今回の劇場版についても、とにかく「天道が妹を救う話なんだ!理屈なんてどうでもいい!」的な一本通ったスジが感じられて、それが自分にとっては納得のいくものだったので心地よかったんですわ。荒廃した世界でのレストランもサバについてもそう。いくら世界が荒廃していようと、サルだけはTVシリーズと同じくひよりの居場所として描きたい!ムチャであろうとカブトといえばサバ!(←?!)だから、サバを出したい!みたいな。確かに上手く描けていなかったり、尺が足りなかったりして制作サイドとしては力不足と言われても仕方が無かったかもしれないけれども、その心意気や好し!なんですよねえ。
自分が一番イヤなのは「で、結局何が言いたかったワケ?」というスジが通っていない作品ですかね。ディティールに凝っていても、言いたいことが伝わらないとイミないじゃん!みたいな。だから劇場版カブトは自分的には大アリなわけでありますよ。明日、舞台挨拶見に2回目を観るんで、細かい感想はまた書けたらいいな。

*1:読んだことあるSF作品は「夏への扉」くらい、スペースオペラといえば銀英伝くらい・笑