かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 松子についてやっぱり考えてみる

最近、松子ブームにつき、ここ数日というものの「嫌われ松子の一生」についてネット上の感想を読み歩いていた。
どこのブロガーさんかは失念したが、人間の一生なんて、終わってみれば笑い話になってしまうものであって、松子の人生などはその尤もたるものだ、というものがあった。確かにそう考えれば、客観的に見れば悲惨きわまりない松子の人生を、中島監督がコメディチックな演出で描いたことは合点がいく。しかし自分はまだ、あのような終わり方をした松子の人生を笑い飛ばせる程、オトナにはなりきれそうにない。おそらく、3回目を観に行っても泣いてしまうだろう。
まあ、他の観客が笑っているシーンでも、「どうしてこのシーンで笑うの?!」みたいな場面がたびたびあったしな。小野寺(武田真治)の足に松子の振り上げた包丁が刺さるシーンとか。晩年の松子が光GENJIにハマってるシーンとか。(後者はホンマ、シャレにならへんわ!)笑いのツボっていうのは、泣きツボよりも人それぞれで難しいわ…。泣きツボを刺激したシーンは数多くあれど、やっぱり家族関係のシーンが一番キタなあ。父の日記とか。最後の妹の「おかえり」とか。
きちんとした感想は(上手くまとまらないので)書けそうにないので、取り敢えず中谷美紀が美しくて印象的だったシーンを挙げておこうかな。

  • 八女川(クドカン)に目の前で自殺され、雨の中泣き崩れる松子
  • 「白夜」を去る際の松子
  • 小野寺を刺して、血まみれになっている松子
  • 新幹線に乗っている松子
  • 島津(荒川良々)の店を手伝う松子(ボブカットがキュート)
  • 出所後、花の舞う中を島津の元へと向かう松子
  • 龍の出所を待ち続ける松子
  • 電車から荒川を見つける松子

こうして列挙してみると、松子って結構逆境の中で美しく輝く(?!)タイプだったのかも。あああ、松子は単に「ただいま」「おかえり」と言い合える存在が欲しかっただけなのになあ。かくも人生は無常なりですわ。