3月のライオン 7巻
うーん、なんか納得いかないなあ…とモヤモヤしていたので発売日からこんなに経ってからの感想になってしまいました。
- 作者: 羽海野チカ
- 出版社/メーカー: 白泉社
- 発売日: 2012/03/23
- メディア: コミック
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確かに、おさななじみをかばっていじめられているひなちゃんの言動は間違ってはいない。そのけなげさ、ひたむきさに心を打たれる読者は多いでしょう。
でも、個人的には、いじめの首謀者である「高城」という女生徒の描き方があまりにも一方的に「悪者」であるというか、ステロタイプにすぎるっつーのが気になってねえ…。その一方、棋士のみなさんが個性豊かで一見悪者っぽい人物でもいろいろと事情を抱えているように描かれているので、そのあたりの差で余計モヤモヤするというか(笑)
以前、ハチクロについて“作者の女キャラに対する自己投影がちょっと鼻についた…ように(自分には)感じられた”とこのブログに書きましたが、今回もそれと同じ現象なんじゃないかと。作者、ひなちゃんに「自分の言いたいこと」をストレートにセリフで語らせすぎなんじゃー!ひなちゃんの立場に寄り添い過ぎなんじゃー!
確かにひなちゃんの言ってることは間違ってないよ、正しいよ。でも、作者は飽くまでどの登場人物にも「平等」であって欲しい。もっと「神の視点」から物語を紡いでいって欲しい。あまりも偏った立場で語られても、なんだかなー…という白けた想いばかりつのりますよ、正直。
この作者の作品は嫌いじゃないんですが、どうもその辺の客観性がアマいようで素直に「感動した!!」とは主張しかねるところがあります。読者の皆が皆、素直じゃなくってよ?(笑)、つーことで。ま、また本筋の零くんのお話に戻ってくれるようなので、様子見ってとこでしょうか。