かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 ステキな金縛り

※今回、結構辛口です。あしからず。

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もう観てから二週間以上経ったのかな?なんというか、可もなく不可もない作品でした。自分、そもそも三谷さんの作品で「笑い」を全面に出しているものはあまり好みではないので、今回もこんなもんかな、と。
観た直後は凄くモヤモヤした気持ちが残ったんだけど、あとでこれは三谷版「逆転裁判」だったんだと思ってムリヤリ自分を納得させました。しかもかなり出来の悪い逆転裁判、ね!(毒)
逆転裁判」とは、ゲームボーイアドバンスにて1〜3まで発売された「法廷推理アドベンチャーゲーム」のことです。キャラクターの魅力とテキストに勢いがあり、かなり抱腹絶倒且つシリアスな物語を味わうことが出来る傑作なのですが、主人公である新米弁護士の助手がなんと霊媒であり、主人公の先輩弁護士の霊を憑依させて一緒に裁判に立ち向かう…という、なんつーかムチャクチャな面もある作品だったりします(笑)
そしてそんなコメディ作品ですら、「被害者の霊を呼び出して証言させる」っつー実も蓋もないことは巧妙に避けていたのに、この「ステキな金縛り」はある意味禁じ手のソレをやっちゃうんだから、ああ…やっちゃった…的な感情にならざるを得ないっつーか。
あと、三谷さんって、本当に万人向けのコメディをやりたいのかなー?? 近年の映画作品は、とにかく有名キャスト勢ぞろい!で、とにかく笑わせます泣かせますの盛りだくさんなのはいいんだけど、どうもいたたまれないものを感じてしまうのは自分だけでしょうか。三谷さん本人は、口元は笑顔なんだけど目は笑っていない所がポイントだと思うんで(笑)、もっと笑いの底にあるほの暗い所を表現して欲しいんだけどなー。舞台ではそのような作品も見られるので、そういう点を映画にそのままもってくればいいのに。無理に笑わせなくってもいいのに。勿体無い!
…てな感じで、万人にはおススメできるけどマニアとヒネクレ者にはおススメ出来ない、そんな作品だということで〆ておきます。なーんか、反動で舞台の三谷さん作品を観たくなっちゃったなあ〜。