かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 ゴールデンスランバー

http://www.golden-slumber.jp/

初日に鑑賞したので、忘れないうちに感想をば。
あ〜、泣いた〜!もうね、久しぶりに映画館でダラダラ涙流しちゃいましたよ。それでも、正直公開規模の割りには好き嫌いが別れる作品だろうなあ、とも思ったり。

まあ、ラストのことを思えば「すべて物事は解決して主人公がハッピー★」な展開が好きなひとや、映画にカタルシスを求めるひとには受け入れがたいだろうなとは容易に想像出来るし。加えて、ハリウッド的な本格アクション映画を期待していると肩透かしな面も多々見受けられるし。(ところどころ、妙にユルイんだよね〜) 

それでも自分はこの映画、好きです。
善意だけじゃなくって、悪意(しかも絶対的な)というものが満ち満ちているこの世界。そんな中でも、日々生きている中で得られた「つながり」があればなんとかひとは生き延びていけるんじゃないか?いや、生きていって欲しい!という想いが作品の中からドバドバ溢れ出していて。そりゃー、涙腺も緩むってわけですよ。
同原作者・同監督による「フィッシュストーリー」でも思ったんだけど、荒唐無稽な雰囲気がある意味現代の「御伽噺」みたいなんだよなぁ。自分は伊坂作品をあまり読んでいないので、それが原作者のテイストなのかそれとも中村監督ならではのテイストなのかは判断しかねるけど。ある種の深刻さも、突き詰めると妙にノーテンキになっちゃうようなこのカントクの作風(?)は、どっちかというとマイナー映画(=小規模映画)の方が活きるのかもしれないかも。でも、そんなユルさがあるからこそイイ!と、個人的には思います。

清清しさが感じられる、いい作品です。