かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 リミット第3話

今回も面白かった!いや、面白かったというと語弊があるな…。とにかく、心臓をわしづかみにされるような第3話でありました。


回が進むにつれ、梅木さんが(一般人にとっては)至極まっとうな言動をしているだけなような気がしちゃうんだけど、これって制作サイドの思うツボなんでしょーか?まあ、実際は暴力はいけないけどね。警察社会の常識と一般社会の常識は随分異なる、というのは今までも様々なメディアで言われている通りだと思いますが、そんな「問題刑事」である梅木さんがなんだか正義の味方に見えてきてしまうマジック、一体なんなんだろう。


そんでもって、今回の目玉(?)の暴走啓吾!
ストーカー弁護士に言われた台詞「ホントじゃないんだよキミは」に思わずキレる啓吾、圧巻でした。圧巻…っていうと言葉が悪いな。とにかく、あのほとばしる激情に息が止まりそうになりました。茉莉亜が隠した絵を探す啓吾、のシーンもそう。あそこは本当に怖かったな…。むしろ、キレるシーンより怖かった。啓吾の狂気の一端を垣間見てしまったような気がします。


もちろん、暴走前後の啓吾の痛々しさもたまりません。たまりませんっていうとなんかちょっと違うんだけど(今回こんな言葉ばっかりだな)。弁護士の説得シーン、梅木さんとの対話シーン、暴走弁護士との対峙シーン、彼の言ってること・やってることは確かに人間として「正しい」んだけど、どれも見ていてすんごく歯がゆいんだよなー。
弁護士を説得しているシーンでは、彼が心底弁護士を信じていることが伝わってくるだけにその約束が容易に破られるだろうことが予見出来て歯がゆい。梅木さんとの対話シーンでは、啓吾自身自分の吐いている言葉が、言ってるそばから信じられなくなっていることが見てとれて歯がゆい。啓吾自身が正しいと思っている分だけ歯がゆさというか、哀しさが増していってこちらまでやりきれなくなってきます。


梅木さんが言うところの「自分しか愛してない人間」であることを自覚している自分が言うのもなんですが。今は揺らいでいても、啓吾のようにそれでも人を愛そうとする人間が報われる世の中であって欲しい、つくづくそう思います。
「この世界に愛はあるの?」という、1年前の内野さん主演ドラマ「ゴンゾウ」の台詞を今ふと思い出しました。あのドラマも恋人を殺された刑事の物語でしたが、ラストは「この世界には愛があふれている」という希望?に満ち溢れたものでした。
さて、リミットの刑事達はどのようなラストを迎えるんでしょうね…。あと2話しかないのはとっても寂しいです。