かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 メタルマクベス・26日ソワレ

http://www.vi-shinkansen.co.jp/stage/index.html

原作:ウィリアム・シェイクスピア
脚色:宮藤官九郎
演出:いのうえひでのり
出演:内野聖陽 松たか子 森山未來 北村有起哉
   橋本じゅん 高田聖子 粟根まこと
   上條恒彦 他

もう観て一日弱経ってしまったのか、メタルマクベス。とにかく楽しかったー!!シェイクスピアやメタルについてももちろん詳しくないし、新感線をナマで観るのは2度目、クドカン脚本舞台を観るのは初めて、見たことあるクドカン映像作品は「IWGP(途中まで)」「真夜中の弥次さん喜多さん」「タイガー&ドラゴン」という色々中途半端な自分でも十分楽しめました。今のうちに書いておかないと忘れてしまいそうなので(もう既にアヤシイ)感想とまではいかないまでも、覚え書きをば。
先ず、巨大スクリーンによる演出が興味深かった。前回観た新感線作品が「吉原御免状」なんだけど、それでは、舞台である吉原は非常に美しい廻り舞台のセットで表現されていたので、それとのギャップに驚いたりして。エクスプローラーがバイクを走らせるシーンでは、廻り舞台&スクリーンに流れる背景でほほー、舞台でこういった手法があるもんなのねー、と感心してしまった。それと、最初の方は歌詞がスクリーンに映し出されているので、その辺は非常にわかりやすくて良かったんじゃないかなあ。あと、スクリーンの映像が結構ゲームちっくだったりして。処刑シーンがドット絵で表現されていたのが、笑うシーンじゃないけど妙にシュールで笑いそうになってしまった。シュールといえば最後のランダムスター夫人の自殺シーンの映像もね。
次に印象深かったのは小ネタの多さかな。ギャグが多いのは個人的には好きなんだけど、明らかに観客置いてけぼりなネタもあったような気がする(笑)魔女のシーンの明日のジョーネタなんて、あんまり若い世代だったらわかんないんじゃないかなあ(笑)冠くんの松山千春の「長い夜」もね。(打つべし、打つべし!!)はっきり言って自分の世代でもキツいよー。ご婦人方にはクドカン脚本の独特のノリについてけない方もいたんじゃないかと、ちょっと心配。
それと、1980年代と2200年代の二つの時代の絡み合いが絶品でしたよ。「タイガー&ドラゴン」が、落語の物語の世界と現実世界のリンクが非常に秀逸で感心したもんだけど、今回もその辺は自然に描かれていて凄いな、クドカン。結構自分的には、2200年代より1980年代シーンの方がツボにきたシーンが多かったなあ。(やはり近未来より身近だからか?)

  • 内野さんと松さん。

お二人とも舞台では初見。流石の迫力でした。内野さんは、難しい役どころ&歌の多さをよくぞここまでこなしてるなー、すごいなーとひたすら感心。エリザも一度は観てみたかったですよ。松さんも後半の狂いっぷりが見物でした。この二人は、1幕前半のバカップル状態がかわいかったのになあ。2幕を観ると、下手に野心なんて持つもんじゃないなあと哀れになってしまい…。自分としちゃあ、ランダムスター&ランダムスター夫人より、マクベス内野とローズの凋落っぷりがホントにアワレアワレで。ううっ。

  • 北村さんと森山クン。

元きよしサイコー!!!(もちろん、Jrもね・笑)
森山未來クン、今まで車のCMくらいでしか知らなかったけど(あんまりTV観ない人間なんで)あんなに魅力的な俳優さんだったなんてー!!きよしがタップダンスを踊りだした時は叫ぶかと思いましたよ、マジで。ヅラ飛ばしもカワイイ。あと、何といってもサプライズは、2幕後半の「空けない夜はSO LONG」を、通路に降りて歌う所ー!!自分、1階N列の左端ブロックだったんでホントに近くで森山クンを見れましたよ!!後姿だったけど。そもそも、舞台から降りてきたときもドキドキしたけど、そのまま通路を通過して後方出口から出ていってしまうのね…と思っていたらなんと1列隔てた前方通路で曲がってるし!!しかも客席でそのまま歌ってるし!!うがー!!本当にイイモノを見せてもらいました。眼福でした。寿命が延びました。よし、自分の中で、舞台公演があったら一度は観に行きたい俳優リストに追加。(森山クン以外は上川さんとアッキー)
北村さんもカッコよかったなあ。でもまさか、後半グレコ夫人とローマンが殺されてしまうとは思っていなかったのでショックでしたよう。(ローマンの殺されるシーンのシーツの血の演出がよりいっそう…)最後のランダムスターとの一騎打ちでは、倒されてしまうのかとハラハラしっぱなしでした。ランダムスターがまたしぶとくってなあ。

  • 上條さん。

カッコイイー!!あの美声にやられました。「炎の報告」での朗々たる歌声にうっとり。そして、パンフでご自身がおっしゃってた通り、最初に暗殺されるんで出番が後半部ではないかと思ってましたが、結構後々まで出番がありましたねえ。あの存在感もたまりませんでしたよ。
その他色々小ネタについて感想書きたいんだけど、一日経つと記憶が薄れて…もとい、小ネタがともかく多すぎるんで拾うのが非常に困難で。背景のスクリーン・台詞・歌と併せるとともかく情報量が多いので、何度も観ないとやっぱり詳しいことはあまり書けないなあ。本当に、あと最低1回は観たいという欲求にかられているけど、いかんせんこのチケット完売状態では、首都圏在住でも大阪近辺在住でもない自分にとっては非常に観ることあたわずで(涙)迷っていたけど、せめてコンセプトCDは買っておくべきだったなあ〜。失敗。(パンフは買ったんだけどねえ)
あ、あといのうえさんが何気なく休憩時間に客席通路を通っていくのが見えたよ。演出家って、あんな風に客席でいつも見ているモノなのかなあ?それにしても、ひと目で「いのうえさんだ!」とわかる格好だったなあ。いのうえさん、メタルマクベスパンフにも「SHIROH」のことについて語られていて。なんか、再演するのは(ご自身の中では)決定のようで。期待しちゃうんで、是非是非実現させてくださいませ!