かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 秋のクドカン祭第1弾 なくもんか

http://nakumonka.jp/index.html

沈まぬ太陽」にマイケル映画、そして「風が強く吹いている」も感想を書いていない状態だけど、「なくもんか」が結構ツボだったので今のうちに感想をば。
あー、自分、やっぱくどーさん好きだわ。ちなみに、今年披露されたくどーさん作品の個人的な評価は、以下の通りだったりします。

  • 少年メリケンサック(映画) ★★★:嫌いじゃないけど、自分にゃパンクは理解出来ないや!
  • 蜉蝣峠(舞台) ★★★:嫌いじゃないけど、ちょっと散漫でモヤモヤするかな〜
  • R2C2(舞台) ★★★★★:大枚はたきましたが、何か?
  • あべ一座(舞台?) ★★★★:アホなことを大真面目にやる心意気や、よし!
  • 印獣(舞台):まだ見てないけど、期待してます(アホっぷりに)

今回の「なくもんか」は、★4つってとこかしらん。水田カントク×クドカン×サダヲさん作品としては、「舞妓Haaaan!!!」より好きです。というか、自分がサダヲさんに(勝手に)求めているイメージが舞妓のそれより合致したというか。

(※以下、ネタバレあり!)



予告編を見た限りでは、舞妓のハイテンションさをそのまま継承した作品なのか?と思っていたんですが。いやはや、いい意味でその予想は裏切られました。

これは“泣ける喜劇”か!? “笑える悲劇”か!? などというキャッチコピーがつけられていたけれども、これは、まごうことなき「悲劇」だ。そう、感じました。

いつもながら、盛りだくさんのネタとハイテンション展開を交えてはいるけど、描かれているのは家族という名の「悲劇」。R2C2もそうかもしれないけど、くどーさんは(作風はともかく)ベタな「家族」モノを描かせたら一級品だと思います。少なくとも、自分が好きなクドカン作品は家族モノが殆どだな。タイドラ、流星、吾輩、R2C2…。だから、今作も好ましく思ったのかもしれません。
そして、サダヲさんが、イイ!いや、いい役者さんだということはじゅーぶん分かってるけど、今回の役どころは自分が思い描くサダヲさんイメージとピッタリだったんで、やられたわーと。未來さんじゃないけど、サダヲさんってハイテンションさの中に得体のしれないものを抱えているイメージがあって。
今回、その点どんぴしゃです。日曜の夜、例の場所(笑)に向かう山ちゃんの表情に狂気を感じました。例の格好(笑)も、ラスト・弟との漫才のテンポも流石サダヲさん!としか言い様がありません。
サダヲさん以外の役者さんも芸達者な方達ばかりで、満足でした。個人的に要チェックな猿時さん・はいりさんは、流石の馴染みよう。エンドロールに橋本じゅんさんと江口のりこさんの名前を見つけたんだけど、どこに出演されてたのか気付きませんでした…。
メインキャストでは塚本くんもクドカン常連だけあってよかったなー。竹内さんも弾けてて面白かったしキレイだし、改めてこの二人の魅力を再確認出来ました。

んー、でも、ちょっとエコと沖縄ネタはクドかったかなー。ムリに取ってつけたかのようだったんで、そこんとこ無くして商店街付近でまとめれば良かったかなと思っちゃいました。あと、ラストはちょっとグダグダっぽかったけど、メリケンサックのような唐突感は無かったので個人的には許容範囲内、かな。

まあ、ともかく。くどーさんとサダヲさんが好きなら、観て損は無い作品だと思います。