かみかみおれんじ

子育ても息抜きもたいせつです

 蛮幽鬼妄想

今日もあれやこれやと「蛮幽鬼」のことを考えていたら、当初モヤモヤから始まった筈のその行為がなにやら楽しくなってきてしまったような(笑) あまりにも本編から飛躍してしまって、もはや考察とは言えないかもしれないので取り敢えず、タイトルは「妄想」としておきます。


※以下、やっぱりネタバレあるので注意!


土門について

ふじこさんのブログの考察を拝読したら、確かに土門は人を信じすぎだ!という認識をより一層強めてしまいました。友人(一応)にあそこまで手酷い裏切りを受けたのなら、もうちょっと疑心暗鬼のカタマリになっていてもいいんじゃないでしょうかねー。非道になりきれず*1に揺れまくる土門と根っからの人でなし・サジとの対比を狙っているとしても、ちょっとアマすぎだよ土門〜。
個人的には、徹底的に心を閉ざしてひたすら復讐の道に邁進する土門というのも見てみたかったです。協力者・ペナンにも心を開かない土門が、彼女が土門の腕の中で息絶えるその時にようやく素の表情を見せる、とか。きっと「それが…本当の貴方だよ…」とか言って微笑んで亡くなっていくんだよ、ペナン。(妄想中)
もしくは、「暗黒面に堕ちまくっている土門 VS 根っからの人でなしのサジ」という構図の物語でも良かったなー。お互い、自分の目的の為に表面的には友好関係を保ちつつも、裏では喰うか喰われるかの関係だったり。自分を貶めた輩に復讐しなきゃいけないけど、ウカウカしてると背後から撃たれちゃうぞー☆みたいな陰険な二人に、やがて芽生える奇妙な連帯感が…。ラスト、より相手にほだされてしまった方が笑って死んでいくんだよ…。(妄想中)

サジについて

「意志をもった殺し屋は早死にする」というサジの言葉に「そりゃ、あーたのことじゃん!」と突っ込みたくなったヒトが全国で30人くらいはいる!に300サジ。
いやあ、この言葉の解釈には本当悩みました。そもそも、自分のことを裏切った(殺そうとした)一族を恨むような人間的な感情を持つキャラかなあ、サジ…という想いがありまして。そりゃ、どんな極悪非道な人間でも死にたくないだろうから、自分が殺されそうになったらちょっとは反撃*2するだろうけどー。それとも、一族だろうと一国の主だろうと殺人が犯せるなら理由はなんでもよかったんだろうか。大量殺人の体のいい言い訳(?)として、一族が裏切ったー言ってるだけで。
サジの言葉通り「殺し屋」の殺しって、元々は個人の感情が伴わない単なる「仕事」なわけだよねぇ。サジの場合、自分が裏切られて初めてその行為に感情が伴うようになったと考えると、ちょっと切ないです…。

「早死にする」発言に関しては。「育てた弟子(?!)に殺してもらいたい」*3というサジの深層心理が、そう言わせたのかなーとも考えましたが、サジからそういう感情は読み取ることは出来ませんでしたねー。

土門とサジについて

うーん、書けば書くほどわけがわからなくなってきたぞ。
というか、自分の中ではこの二人についてはふとあるフレーズが湧いて出てきたのでそれを自分なりの「結論」としたいのですが、そのコンキョを述べることが出来ません!まったくもって、論理的思考ゼロの自分が恨めしいものです。まー、めんどくさくなったのでもう言っちゃう。
要するに、「蛮幽鬼」という物語は「鬼になりきれなかった人と、人になりきれなかった鬼」を描いたものなんじゃないかな、と。裏切りというヒトの負の感情を受けて、「人」は鬼になろうとしたけれど、果たせなかった。逆に、「鬼」はそこで初めて人間らしい感情を覚えたけれども、人にはなれないまま死んでいった。

勝手に悩んで、勝手に結論出すな!という話ですね、ええ(笑) まあ、でも自分を納得させる為のアレなんでいいかなーとかなんとか。ちょっと先になりますが、大阪公演で観る時はスッキリした気分で臨みたいと思います。

*1:というか昔も今も他者に翻弄されまくり?

*2:サジの場合ちょっと人数多すぎるけど

*3:よくあるパターンですが